「またアシタ、永遠の子供よ」

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◆クララ・シューマン
『愛と悲しみの調べ』より


美しい花を見て

そのウツクシサだけを

ふかく心に感じる人は

カメラのような人である。

心のない人である。


美しい花を見て、

そこにトコシエの

イノチのフシギを見出し、

そこにもののアワレを見出し、

ツイニ宇宙の秩序、

生命の原理を見出し、

ゼッタイの安心、オソレナキ心、

自らをサバキ、

自らをぬぎすてて、

かぎりなきヨロコビの国、

はてしなき自由の世界、

永遠のイノチ、マコトの国に入り、

カナシミをヨロコビとし、

クルシミをタノシミとし、

むずかしさをヤサシサとし、

小サナモノに大きさを見出し、

ミニクキモノに美しさを、

よわきものにつよさを見、

カクレタルモノに

太陽より明るい光を見、

太陽をクライ、

目に見えない真空とし、

限りある世界を

限りなきヨロコビに変える人こそ

マコトの人である。